Categories: その他すべて

『X年後の関係者たち』でシェンムーでおなじみの鈴木裕さんがセガ・アーケードゲーム開発の裏側を語る

アーケードから家庭用とゲーム業界を引っ張ってきたセガ。

その牽引役と言っても過言ではないのがレジェンド鈴木裕さんです。

そんな鈴木裕さんがBS-TBSの番組『X年後の関係者たち あのムーブメントの舞台裏』に登場され、ハングオンやバーチャファイターなど歴史を変えたアーケードゲーム開発の裏側を語ってくれました!

筆者もですが、セガ信者としては見逃せない番組ですよね。

TVerでアーカイブ配信が行われているので終了する前にぜひチェックしてみてください!

この記事では鈴木裕さんから語られた驚くべき開発の裏側の一部をご紹介します。

『ハングオン』は本物のバイク操作を再現したかった

それまでのゲームセンターのゲームはテーブル型の筐体が主流でバイクに跨って体感させるというゲームは世界初でした。

鈴木裕さんが体感ゲームを作ろうと思ったきっかけはゲームセンターのイメージを変えたかったからだと言います。

テーブルゲームが主流のゲームセンターでは「タバコを吸いながらプレイするもの」だったり「不良のたまり場」だったり悪いイメージがありました。

37歳の筆者が子どもの頃も近づきがたい雰囲気のゲームセンターはいくつもありましたし、実際遊んでいるのは不良風な人たちが多かったです。

鈴木裕さんはそういう暗いイメージを明るいものに変えたいという思いがありテーブル型ではないゲームの開発を進められていたそうです。

そんなとき開発されたのが世界初の体感型ゲーム『ハングオン』。

『ハングオン』はバイク型の筐体に跨って操作をするゲームです。

筆者は小学校高学年のときに初代ではないハングオンをプレイした記憶がり、子どもの力では左右の切り替えもスムーズにできないほど本格的だったことを覚えています。

右のグリップをひねってアクセル、レバーでブレーキというバイクの基本的な操作が再現されていましたが鈴木裕さんの理想はもっと高いところにあったらしく。

なんとハングオンの筐体に本物のバイクのエンジンを載せようとしていたのだとか。

そこから唸るようなエンジン音が流れていたらリアリティーはすごかったでしょうね。やはり凡人では出ない発想。

さすがにそれは実現しなかったようですがリアリティーの追求は後のゲームづくりにも活かされていくのでした。

『バーチャファイター』はパンチとキックの練習から

鈴木裕さんの代表作として最も有名なのは『バーチャファイター』ではないでしょうか。

世界初の3D格闘ゲームである『バーチャファイター』は、こちらも歴史的なゲームとなった1991年に発売のストリートファイターⅡを超えろという社長命令から開発がはじまったのだとか。

鈴木裕さんは世界初が多いですね!さすがレジェンド。

最初から人間を3Dで作るのが難しかったため、1992年発売のバーチャレーシングでまず車の3Dに挑戦されています。

なんとバーチャレーシングの中に出てくるピットクルーで人を動かす練習をしたのだとか。そんなことに使われていたとはつゆ知らず、わたしはゲームセンターでかなりプレイしてました。まさかピットクルーにそんな役割があったとは。今だから聞ける面白い開発秘話ですね。

今見るととんでもなく荒い3Dの人間ですが当時はそりゃもう衝撃だったわけです。

初代バーチャファイターを開発しているときはモーションキャプチャーという技術がないため、モーションをプログラマーが作るのかデザイナーが作るのか、なんていう議論もあったよう。

その点が結局どうなったのかは答えがなかったのですが、どういうふうに殴るのか避けるのかを作り込むため実際にパンチやキックの練習を行ったのだとか。

鈴木裕さん自身も確かめるためフルスピードで自分を殴ってくれ、なんてことも言っていたそうです。変態的なリアリスト。

苦労と感じたことは無い

そんな世界初、業界初を多数生み出してきた鈴木裕さんはきっと大変な思いをして開発をされているかと思いきや、本人は苦労と感じたことが無いのだとか。

会社に寝泊まりして作っていたのが楽しかったと。

やはり素晴らしい製品は『楽しい』という感覚から生まれるものなのですね。楽しく働いていると会社で寝泊まりなんて全然平気です。本当に楽しい仕事はそういうものですね。なんとなくわかります。

そんなふうに苦労を感じず楽しみながら開発をしていた鈴木裕さんでもプレッシャーがあったのが『シェンムー』の開発だそうです。

セガの最後のハードであるドリームキャストを支えるキラータイトルを厳命されていたのだからさすがの鈴木裕さんでもそうなるのでしょう。

『シェンムー』はそのプレッシャーに恥じない名作となりオープンワールドゲームの元祖と言われる評価となっています。

売上的には振るわなくても構成に与えた影響力を考えるとバーチャファイタークラスと言っていいでしょう!

まとめ

番組ではUFOキャッチャーも取り上げられていましたがこの記事では鈴木裕さんの話題に限ってご紹介しました。

筆者が鈴木裕さんのゲームに触れたのはセガサターンのバーチャファイターが初めて。

その後バーチャファイター2、3と購入しましたし、シェンムーも発売日に購入しました。

シェンムー内でハングオンやスペースハリアーをどれだけ遊んだことか…。

ストーリーを進めるのをそっちのけでゲームセンターYOUで遊びふけってましたよ。

ドリキャス撤退後、鈴木裕さんの名前を聞く機会は減ってしまっていましたがまさかのシェンムー3でカムバック。

2015年のE3は衝撃でした。中身は少し残念でしたが…。シェンムー4に期待してます。

今回放送されたアーケードゲームの次はなんとなんと『セガサターン・次世代ゲーム機編』が予告されておりこちらの方がさらに胸熱な展開になりそうです。

セガ信者としては絶対チェックですね。セガサターンとドリキャスを通ってきたわたしからすると神回間違いなし。

カズレーザーさんはしくじり先生でもメガドライブを語るなど以前よりセガ愛があることで有名なので聞きたいことを聞いてくれるはず。カズレーザーさんとセガの組み合わせだけでも見る勝ちありです。

鈴木裕さんの新たな世界初に期待したい。

haruyoshi