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FF7リメイクで印象に残ったシーン⑥「神羅カンパニーの社員たち」

誰が為に残業する

オリジナルでも描かれていたのかもしれませんが、私がオリジナルの神羅ビルの記憶がほとんどないため(ルーファウスとレッドサーティーンがいたなーくらい)、神羅ビルでデスクで仕事をしたり、ミーティングしたり、束の間ベンチで休息していたりしているスーツ姿の彼らを見て、改めてアバランチやっていることは本当に正義なのか?(実際は正しい行いだったわけですが)と思わされる印象的なシーンが多くありました。

神羅カンパニーの意外と働きやすそうな環境

会社の中にカフェがある新羅カンパニー

▲カフェがあったり広々としたオフィスだったりと本社(そういう表現が適切かはわかりませんが)で働く人たちの労働環境は良さそう。逆に兵士や研究員の待遇は捨て駒扱い全開でおおむね悪そう。

リーブの都市開発部門だけまともな会社の体なのか。この世界の会社は広くこういう体裁なのか。ハイデッカー、スカーレットの高圧っぷりを見ていると100%ブラック企業ではあります。

壱番魔晄炉の爆破、七番街プレートの崩落で新羅カンパニーの社員たちは残業に残業を重ねているようです。
現実逃避でFF7リメイクをプレイしていた私はオフィスでハードワークをする新羅カンパニーの社員たちを見て現実に引き戻されました。つらい。

大都市を丸ごと作ってしまうくらい馬鹿でかい会社。新羅ビルのエントランスは京都駅の大階段が2つくらい入りそうです。
LEDをふんだんに使った照明。お洒落なインテリア。大企業にふさわしい厳重なセキュリティ。エレベーターの到着音は大企業の自社オフィスビルで使われていそうな、ポンパーンという甘美な音。エレベーターで出会う新羅カンパニーの社員が現代の服装なので、大剣や片手がでっかい銃になっている男と同じ画角に収まるとめちゃくちゃ違和感があり、シュールなシーンです。

新羅カンパニーで働くということ

深夜残業する新羅カンパニー社員たち

▲神羅魂で精一杯生きている、アバランチは神羅にたかっている、と息巻いた社員もいました。こんな企業風土で愛社精神があるのですから新人教育はかなり行き届いている模様。他に企業がなく、転職する選択肢がないため己自身に自己暗示をかけているのかもしれないですね。

正しいことをしていると考えないとあんなハイデッカーやスカーレットみたいな上司についていけるわけがない。
いや、ミッドガルのような巨大な都市を作れる巨大企業な訳だから、ハイデッカー級の幹部と会話できる神羅社員は限られているかしら。だとしたら経営層はめっちゃくちゃな人間達で、現場レベルのホワイトカラー達は神羅を信奉しきっているのかもしれない。

神羅に都合がいいフェイクニュースも流されているので経営層の実態は掴めないわけだから。株主総会も無い、労働組合も無い、ハイデッカーのパワハラでも裁判所に訴えることもできない過酷な環境であるのですが、それが過酷であると考える前提すら無いわけでこれが当たり前な世界なのかしら。

神羅は組織だっているように見えるので人事考課があるはずですな。制度はどうなってるんでしょうねー。タークスのように個人の力で這い上がるルートはイレギュラーだろうし、何を評価して組織を昇格の判断をしているのやら。ほとんどの社員がスーツを着ていることからビジネスカジュアルはできない対外的な職業が多いのかも。ミッドガル内で魔航を使った製品を売り込むと。

だけどミッドガル自体が魔晄の都市なのに、スーツを着て仕事をするシーンが果たしてあるのだろうか。ただ単に制服としてのスーツなのだろうか。兵士が軍服のようなものを着ているのは機能性を重視しているということでわかりますが。地下には生物兵器を作っているような場所もあるし、北条が生物兵器として人体実験もしているようだし、裏の顔はアンブレラ並みにやばいです。

ただそれは一部の経営層と研究職の人だけで、大半の神羅社員は普通に営業や事務、インフラ面の仕事をしているのでしょうね。その普通の社員の人たちは精一杯普通に生きているのでしょうねー。ある社員は駅で子供に迎えられていたし、社宅には確実に人間の息吹が感じられました。りっぱな人事考課もあることでしょう。

残業の息抜きをする新羅カンパニーの社員たち

▲残業の息抜きをする新羅カンパニーの社員たち。ミッドガルで生活している人々を無敵の消費モンスターとバレットは言うけれど、彼らは自分たちの家族を守るために神羅で仕事をし、家族を養うことを選んだ立派な戦う会社員な訳です。

神羅カンパニーが崩壊することでどれくらいの家族が路頭に迷うことになるのでしょうか。彼らは難民としてウータイに助けを乞うのでしょうか。ミッドガル以上にでかい都市はなかったと思うので、ゴールドソーサーあたりに行ってモギリの仕事をするくらいしかないのでしょうか。難民は見捨てられてしまうのでしょうか。

ミッドガルにも役にはたちませんが市長がいるので選挙があり、行政は存在していそう。市民を生活を保証する仕組みはあるのかしら。神羅カンパニーがなくなったとしてもプレートの下のスラムのある土地で農業をすれば良いのかも。大勢の人間がスラム側に移動することで、食糧難や略奪が起こりそうですね。プレート上で自給自足は難しそうだし。

まともなリーブがなぜ今まで神羅に残っているのやら。逆になぜリーブのような人間が幹部になれたのやら。七番街プレート崩落計画を実行に移した新羅に対してリーブが「狂気の沙汰だ」と言うシーンがありましたがリーブの秘書は「そんなことは会議で言わないように」と伝えているので、ほとんどの従業員が洗脳されていると思われます。もしくはリーブの身を案じているか。後者か。

新羅カンパニー見学ツアー

黄金のプレジデント新羅

▲クラウドたちは新羅ビル潜入の流れで新羅カンパニー見学ツアーを見ることになるのですがその冒頭でプレジデントの黄金像が飾られています。自己顕示欲がすごいということですねー。若い頃のプレジデントはルーファウスすそっくり。本当に見学ツアーに参加しているよう感じられます。神羅の歴史に興味を持ってしまう、洗脳されてしまうような作りになっています。

1/10000スケールのミッドガルの模型

▲1/10000スケールのミッドガルの模型。無尽蔵の資源という音声説明が流れます。魔晄で生活が豊かになる代わりに失うものは星、
それを知らずに消費し続けるミッドガルの人々。

私、オリジナルを2度ほど全クリしているのですが、当時の記憶はほとんどない。古代種の説明なんてここまで詳しくあったのかなと。リメイクといえども私のなかではストーリーはほぼリセットされている初見状態でプレイをしていました。ので、古代種の映像体験はものすごく印象的でした。約束の地は見つかったのか?知っているはずなのに忘れてしまっている。なんだっけ?リメイクの次回作が非常に楽しみですな!これで神羅博士だ。